卒業生の江頭和花さん(聖マリア病院)の研究成果が掲載されました。
「転倒恐怖が強い者と転倒に楽観的な者の違い‐握力と社会的フレイルの関係‐」
https://doi.org/10.20813/sagapt.10.1_87
本研究では、地域で暮らす234名の中高年者を対象に、
「転倒していないのに転倒が怖い人(恐怖群)」と
「転倒した経験があるのに転倒が怖くない人(楽観群)」の違いを調べたものです。
分析の結果,
・ 恐怖群は握力が弱く、社会的フレイルに該当する人が多い
・ 楽観群は転倒リスクが高い一方で、社会的フレイルに該当する人は少ない
という対照的な特徴が明らかになりました。
これらの結果から、
「筋力の低下」や「社会とのつながりの弱さ」が転倒への恐怖に影響している可能性が示唆されました。
転倒を防ぐためには、運動だけでなく、人との交流や外出機会を増やすなど社会的な支援も大切であると考えられます。
本研究は、地域での転倒予防に役立つ新しい視点を示した成果です。