末永拓也さんの論文が掲載されました。
「安定期慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の生活の質(健康関連QOL)と身体機能および呼吸機能との関係」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sagapt/10/1/10_1/_article/-char/ja/
COPD患者の生活の質と体力の関係を明らかに
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、高齢者を中心に増加している呼吸器の病気です。長引く咳や息切れ、痰などの症状があり、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。今回、COPDの患者さんがどのように日々の生活の質(QOL)に影響を受けているのかを調べました。
その結果、「日常生活がどれだけ制限されているか」や「社会的な活動への影響」といったQOLの項目は、運動耐久力の指標である「漸増シャトルウォーキングテスト(ISWT)」と関係していることが明らかになりました。つまり、息が切れずに歩ける距離が長い人ほど、生活の質が高いという傾向が見られたのです。
この成果は、COPD患者のリハビリテーションにおいて、単に肺の機能を測るだけでなく、どれだけ動けるか、どれだけ日常生活が制限されていないかといった点を重視することの大切さを示しています。
息切れが気になる方は、毎日少しでも歩く習慣をつけてみましょう。日々の運動が、生活の質を守る第一歩になります。