院生・保坂公大さん(久留米リハビリテーション病院)の論文が掲載されました。
「脊椎圧迫骨折患者の歩行能力を予測できるか?―初期評価に着目した後方視的研究―」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sagapt/10/1/10_51/_article/-char/ja/
脊椎圧迫骨折は、高齢の女性に多く見られる骨折で、入院後に歩けるようになるかどうかは、退院後の生活に大きく影響します。
本研究では、入院時の情報だけで退院時の歩行能力を予測できるかを検討しました。
173名の女性患者を対象に分析した結果、入院時の認知機能(HDS-R)と握力が退院時の歩行自立に関係していることが明らかになりました。
とくに、HDS-Rが19.5点以上、握力が12.8kg以上であると、退院時に歩行が自立している可能性が高いことが分かりました。
この結果は、入院早期からの評価やリハビリ計画の立案に役立つ知見であり、
「認知機能」と「筋力」の両面を重視した支援の重要性を示しています。